旅の可能性が広がるホテル
私たちにとって旅ってなんだろう。
旅は自分自身をもっと知るきっかけをくれる。
そんなきっかけは心を豊かにしてくれるのだ。
自身への思いやりがホテルのおもてなしと重なりその土地の魅力へと繋がる。
はじめましてなのに、はじめましてじゃない。
それはずっとここに建っていたような安心感。
Southwest Grand Hotelはそんな魅力がシティにいながら感じられるホテル&レストラン。
一つ上の寛ぎに心を委ねて。
ローカルに溶け込みながら少しだけ非日常を体験する。
旅上手なゲストを迎えてそれぞれの「旅」についてお話を聞いていくシリーズ。
第三回目のVoiceはパワーカップルTAMAOさんとDAVIDさんのお二人。
「沖縄」と聞いて何を想像するだろう。
それは気候かもしれない。
神々しいくらいに煌めくグラデーションの青い海。
腕にまとわりつくような湿気。
気分屋の広い空。
タイダイ染めのように表情を変えるマジックアワー。
もしかしたら人かもしれない。
人情の温かさ。
言葉(しまくとぅば)の耳心地良さ。
あの人が作る琉球料理や沖縄料理の味わい深さ。
いつだって沖縄のカケラは色濃く記憶に残る。
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那覇の真ん中、別名「奇跡の1マイル」と呼ばれる国際通りだが、沖縄で最も有名な観光地と言っても過言ではない。そんなにぎやかな通りを一つ入ったところにそびえ立つ「Southwest Grand Hotel」は、まるでオールドソウルのような新しさとノスタルジックさが宿る品のある佇まいだ。
むろん誰もが羨むラグジュアリーシティーホテルは上質な旅にしてくれること間違いない。
だが、本当のリュクスとは。
実は、このホテルの見所は各階の狭間にある。
知る人ぞ知る日本を代表する写真家「長濱治」の未公開作品が、惜しげも無く通路を飾る。
広告やファッション業界での活躍だけでなく、60-70年代のアメリカのカウンターカルチャーを撮り続けた作品が有名だが、長濱氏は60年代返還前の「オキナワ」の姿も記録に残していた。
今も昔もその昔も、この長い歴史が琉球を紡いできた。眩しいリゾートの姿だけではない、濃厚な歩みも併せて堪能する「旅」の真価はここから始まっている。
吸い込まれそうになる当時のオキナワの姿の他に、長濱氏が愛してやまないブルースの軌跡も11階のサンセットバー「The Sailor’s Club」を彩る。
そう、Southwest Grand Hotelは何気ない顔で「ホンモノ」をそこかしこにあしらうのだ。ミッドセンチュリーで統一された館内のインテリアも、ビンテージ物で揃え、過保護な扱いをせず使いこなす。
真のリュクスとはそういったところに宿る。
11階の「The Sailor’s Club」にはダイニングエリアもあり、朝食ビュッフェは沖縄の食材をふんだんに使用した郷土料理や、いくらやネギトロ、海ぶどうを贅沢に使った海鮮丼、そして県産豚のベーコン、ハム、ソーセージなどの洋食も大人気。自分好みのプレートが楽しめる。
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そして何よりクリエイティブなのが、一枚の窓を隔てて宿泊者専用の屋内プールと屋外ジェットバスをすぐ横で楽しめる作りになっている。プールで泳いでそのままローブを羽織って朝ご飯が食べられるのは日本でも珍しいのではないだろうか。
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2階には宿泊客なら誰でも心ゆくまで楽しめる専用ラウンジがあり、コーヒーマシンやソフトドリンク、そしてアイスクリームなど常時用意されている。ひと休憩したり、仕事をしたりと、それぞれに合った時間が楽しめるのも魅力だ。
ラウンジに入ってすぐ目の前にあるのは、ジュークボックス。
流石に現役ではないが、アメリカ世が物語る昔のままで残っているのが乙。
(当時、オーナーの父が日本でいち早くジュークボックスを販売したという)
そして沖縄を拠点に活動するアーティストDenpa氏のレトロなトーンを繋ぎ止めるスカイブルーとオレンジのアートが目を惹く。
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そんな審美眼がユニークなホテルSouthwest Grand Hotelには、サンセットバー「The Sailor’s Club」以外にも、1階に沖縄県産食材が楽しめるオールデイダイニング「A LONG VACATION」、和食居酒屋「SHIKAKU」、鉄板焼「鉄板焼 まつ尾」の3つのレストランがある。カジュアル使いでも、スペシャルな日を祝う時でも、宿泊客も地元の人もみんな大歓迎。
A LONG VACATION
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イタリアンベースのカジュアルなオールデイダイニング。テラス席もあり、バーカウンターやオープンキッチンで開放的な作り。フワッフワの雲みたいなパンケーキも大人気。
まるで海外にいるような非日常を楽しめるので、ブランチやディナーなどローカルにもおすすめ。
SHIKAKU
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洗練されたコの字カウンターが心地よい距離感を生み出し、小さな滝の水音を感じながら緩やかな時間を楽しめるガーデンテラスを完備。大人の和食スタイルで、料理に合わせて厳選されたお酒など勢揃い。沖縄の旬の食材を使ったお料理を丁寧に目の前で仕上げてくれるのも魅力的。
鉄板焼 まつ尾
カウンターのみ20席圧巻の作り。沖縄を中心とした全国各地の高品質の和牛や島野菜などを蒸し・わら焼き・炭火などの多様な調理法で提供。落ち着いた空間は上質な時間を過ごすのに最適。
旅は私たちに本質をみせてくれる。
それは自分自身だったり、その土地の姿だったり。
上質なステイはそれに気づかせてくれる。
本物を意識して泊まってみる。そんな経験もいいかもしれない。
豪華絢爛を纏う、見て呉れの贅沢。
そんな簡単なことではない。
いつかレゲエの神様の有名な言葉、あの「ライフ」のような。
時間や経験、そんな豊かさが「ぜいたく」なのではないだろうか。
旅に出た者しか得られないものがある。
そう。だから旅は続く。
Photo: Makoto Nakasone
Interviewer/Text: Michiko Nozaki
Producer: Keita Shimabukuro(Blendwell.inc)
Director: Reiko Ushigome(Blendwell.inc)
こちらの記事は、新しい沖縄を楽しむためのメディア「Champlu」とのコラボレーション記事です。
https://champlu-media.com/2024/03/4587/